影山

40年間の我が社の歴史を振り返ってみたいと思います。

1984年3月,「トリム・ライン千葉西」という名称でこの事業を立ち上げたことは前回お話しした通りです。私もよく存じ上げていた父の友人から声をかけていただき,この仕事を始めました。当時,東京の府中市にあった「トリム・ライン ジャパン」の施設で事業を開始するための講習会と実技指導を受けてスタートしたのがこの事業です。ほぼ同時期に千葉県に3つのディストリビューターが設立しましたので,私は千葉県の西部を主なテリトリーとしていました。

何をしていたかというと,トリム・ライン独自のロールグッズを使って,中古車ディーラーで中古車にアクセントストライプを提案して貼るという仕事です。3Mのスコッチカルフィルムを加工した幾種類ものロールグッズをその場で組み合わせてデザインして1台いくら,という具合に請求させてもらっていたわけです。このロールグッズは,なかなかの優れもので,フィルムの表面に透明の柔らかいアプリケーションテープが貼り付けてあり,ある程度の曲線を描くことができたのです。例えばタイヤハウスの半円形の形に沿って半円を描くという芸当も可能だったわけです。もちろんそれなりの技術が必要になるわけですが・・・。でもそのおかげでちょっとお洒落なデザインのストライプをデザインすることができたのです。

ロールグッズ:7/8インチのストライプとPinストライプ,それに3食セットのストライプ

今思えば,かなり無謀な仕事の仕方だったですね。だってデザインをその場で考えて出来上がったものをその店舗の責任者に見てもらって「いいデザインに仕上がりましたよ」とかなんとか言って請求書を切るわけですから。私が店長だったら断るかな!

当時の施工事例

こんな具合ですからなかなか定期的に注文をくださるお客さんを獲得するのに苦労しました。それでも馬鹿の一つ覚えのように講習会で最初に教えてもらったこのやり方で何年も営業をしていました。ほとんどが飛び込み営業です。場合によっては営業をしていきなりその場で施工なんていうこともありました。ただこんなやり方では常に新規開拓をしなければならず,事業として安定した収益を上げることがむずかしい状態が続きました。ただ事業資金として借入れた金額の毎月の返済だけは何とか滞りなく支払い続けられたのが不思議なくらいです。

そんな状況の中で1985年9月に私は結婚するのです。その辺りのことはまた次回お話ししたいと思います。