自分のスキルを過信せず丁寧に,慎重に・・・

先日,弊社が得ている信頼と安心感について,一例を挙げて記事にしたのですが,この仕事をしているとどうしてもクレームが発生します。そのことは,さらに前の記事でご説明した通りです。実は社員たちと話していて,その記事に書いたこと以外にも原因があることに気づきました。それは技術力への過信です。

弊社の施工マンは3M社の認定する4star技術者の資格を取得しています。先日もさらに2名合格したばかりです。彼らは3次曲面でもフィルムを継ぎ接ぎすることなく貼れるようにしようと頑張っているわけですが,時には「このくらいの曲面なら1枚で行ける!」と考えてちょっと無理して貼ってしまうことがあるようです。その結果,気温の変化などによって貼ったフィルムが収縮し,その部分から剥がれが生じるということがあるようです。

これは技術力の過信に他なりません。正直に申し上げて,必ずしも1枚で貼らないとダメ,という制約はあまりありません。むしろ途中で一回カットしてフィルムを継いだとしても,それほど目立たず,その方が無理なく接着しているということは多々あるものです。それで「自分の技術からすればこれくらい大丈夫」と過信するのではなく,自分と素材の限界をわきまえて施工することもクレームを減らす一つの方法だと話し合いました。

限界をわきまえて慎みをもって行動すること,これはその人の“ひととなり”にも影響が及びますし,素材の限界を知ることは,それに適した施工力を習得することにも役立ちます。技術力に驕ることなく限界をわきまえて慎み深さを表すことは大切ですね。