影山

社用車のデザインを社員たちから募りました。目的と効果は?

弊社では業務用の車両をどんなデザインにするか決めるにあたり,社内でコンペを行いました。これは社員のトレーニングの一環と考えています。なぜならデザインはデザイナーだけではなく,すべての社員が自由に応募できるようにしたからです。普段は営業に携わっている社員,営業事務,製作,経理,パートさんに至るまで自社のクルマをどんなデザインにしようか,真剣に考えてくれました。30件以上の応募があったのは嬉しいことでした。そして出来上がったのがご覧いただいているデザインです。

このデザインが良いか悪いかの評価は別として,デザインコンペを行ったことの効果はいくつかありました。

  • お客様目線で仕事に取り組めるようになった。
  • 普段は関わらない業務に携わることでクロストレーニングになった。
  • 新しい商材や施工方法を試す機会になった。

実際に「自分が顧客だったら何を期待するか」と考えることが顧客満足につながることを社員が実感できたことは良かったと思います。また自分が普段携わっていない業務を体験することによって,どんなプロセスを経て受注し,デザインされ,クルマにインストールされていくのか,その過程を把握できたことも効果の一つです。自分の仕事がどのように次の担当者に繋がっていくのかを経験することによって,「ここはこうした方が,次に仕事をする人にはありがたいだろうな?!」などと考えられるようになったことも大きな効果です。また新しい商材を試したり,施工方法をいろいろ試せたことも良かったと思います。

それと同時に,完成してみると「自分が思い描いていたデザインとちょっとイメージが違う」という問題が生じました。どうしたらイメージに近づけられるのかをいろいろ工夫しました。また,「部分的に施工箇所に浮きや剥がれが生じる」などのトラブルも発生しました。どうしたらその現象を抑えられるかも検討できました。こうした機会をケーススタディとすることで,トラブルへの対応力をつけるとともに,クレームの再発防止にも繋げることもできるのではないかと考えています。実りあるデザインコンペでした。