様々な種類のフィルムとその用途をご紹介します。
- マーキング用フィルム(スコッチカル,ダイナカル,ビューカル,オラカルなどこれまで主流になっていたいわゆる屋外用のカッティングシート)
商用車などに社名を記すなど、主に文字を表現する際に用いられます。色付きのシートを機械で好きな形にカットして作る事からカッティングシートとも呼ばれています。ただ「カッティングシート」という商品は中川ケミカル様が商標登録しています。ですから一般的には「装飾用シート」と呼ぶ方が妥当なのでしょうね。
車両用の製品は長期的な使用を目的として作られており、高耐候性を持ち、変色や劣化を起こしにくいフィルムです。最近では表面に特殊な汚れ防止処理がされた商品も登場し、弊社のお客様は施工後10年以上経過しても綺麗な状態を維持されている場合があります。
約0.1㎜という薄さや強力な接着面により、塗装と区別がつかないと良く言われますが、剥がすことを想定していないシートであるため、専用の薬品や機械を用いても簡単には剥がれてくれません。
- 印刷出力用フィルム(これも各メーカーから短期用から長期用までたくさんの種類が用意されています。)
先程のマーキング用フィルムは、複数の色でデザインを表現しようと思う場合、その色数だけシートの種類が必要になります。グラデーションなどは表現できません。
しかし、印刷出力用フィルムは大きなプリンターでシートに印刷をするため、グラデーションや複雑なグラフィック,写真も印刷可能です。また、ラミネートをかけることにより、高耐候性を持つことが出来ます。
印刷出力用フィルムには短期用から長期用、透明のシートや反射のシートなど様々なタイプが存在しますし、ラミネートも艶あり艶なしなど、表現の幅がかなり広いのも特徴です。
ここ数年で、ラッピングバスや、様々な企業で頻繁に活用して頂き、弊社では主力のシートと言えます。
- カーラップフィルム(クルマのボディ全体を継ぎ目なく貼れるような,追従性,柔軟性に富んだフィルム)
シートの素材はマーキングフィルムと同様ですが、あえて接着力を弱める事で、2-3年後に剥がしても塗装を痛めにくいように作られたフィルムです。
また、曲面を伸ばして貼るとシートの色が薄くなってしまう事がありますが、ラップフィルムは少しだけ厚く作られ、変色しにくいのも特徴です。
洗車傷や、軽度の擦り傷などから愛車を守りたいお客様からのご依頼があります。
- 反射シート(大型のトラックや救急車などに貼り付けられる高輝度反射シート。ヘッドライトなどで明るく輝き,自分のクルマの存在を強くアピールします。)
シート内に内蔵したガラス粒子が、光の入ってきた方向に光を強く反射させることで明るく輝きます。夜間に反射することで存在をアピールすることが出来るため、救急車など安全を重視される企業様に沢山のご依頼を頂いています。
- ペイントプロテクションフィルム(PPFとも呼ばれる,クルマを飛び石や擦り傷から守るためのフィルムです。なんと浅いキズであれば自己修復する能力を持っています。
Paint Protection Filmの頭文字を取り、PPFとも呼ばれます。
前述の様々なフィルムは色を付ける事を目的とした塩ビフィルムであるのに対し、ペイントプロテクションフィルムは透明のポリウレタンフィルムを車のボディに貼り付けることにより、見た目は変わらずにボディを傷や飛び石から守ることが出来ます。耐摩耗性、衝撃の分散に優れています。また透明でありながら紫外線をカットしてくれるので、ヘッドライトに貼られる方も多くなってきました。
艶ありを貼ると塗装面の艶が増すという意見や、あえてつや消しを貼る事でボディ色をマット仕様に変化させることも可能です。
- フロントガラスプロテクションフィルム(様々な飛散物からフロントガラスを保護します。)
私の記憶では、以前は飛び石でガラスが割れてしまい車両保険を使って修理しても等級が変わることはなかったのですが、最近は1等級下がるようになったようです。その場合10万円前後の費用かかってしまいます。ちょっとした窪みがあるだけでも車検が通らなくなります。
ウィンドウプロテクションフィルムを貼る事で、ガラスを飛び石の傷や割れから守ることが出来ます。弊社の営業マンが、手鏡にウィンドウプロテクションフィルムを貼り、金属で叩いてみたのですが割れず,傷もつきませんでした。
また撥水性、耐スクラッチ性を持っていますので、ガラスを綺麗に保つことが出来ます。