影山

価格と材料,施工についてお話しします。

デザインが決まったらそれをどんな方法でマーキングするかを決めることになります。

昔は看板屋さんが1台ずつ手作業で筆を使って書いていましたが,35年ほど前からはカッティングマシンを使って粘着フィルムをカットした,いわゆる「切り文字」で社名やロゴを入れることが主流になりました。今でも単色で表現する場合はその方法がメインになります。しかし今ではカラフルな色遣いや写真やグラデーションを使用したマーキングも増えています。そのような場合にはインクジェットプリンターを使ってフィルムにプリントして貼り付けるという方法がとられるようになっています。弊社の使用しているプリンターで作るとだいたい5年から7年の耐用年数になります。(3M社のMCS保証プログラム認定を受けています。)

最もシンプルな,社名をフロントの両ドアに「切り文字」で入れる場合は,1万円程度から納入することが可能です。プリントしたフィルムを使用する場合,1㎡あたり15,000円から20,000円程度になります。目的や貼る素材によってフィルムの質や糊が異なってくるために価格差が生じます。

価格についてはどの材料を使うかによってかなり差が出ます。ただ私たちは完成した時だけではなく,長期間ご使用していただいてもきれいな状態を保てるようにと心掛けていますので,お客様と相談しながら使用するフィルムを決められれば良いと考えています。特にこだわりがない場合は,「切り文字」の場合3M社のスコッチカルXLシリーズのフィルムを使用します。時々,「よその施工会社も3Mの製品だって言ってたけど,もっと安かったよ」と言われることがありますが,おそらくおなじ3MでもJシリーズという安いフィルムを使用していらっしゃるのだと思います。3M以外では,ダイナカルやオラカルなどのフィルムを使い分けています。

プリントフィルムの場合はほぼ100%,3Mの製品を使っています。高いけれど物は確かです。こちらも目的やボディの形状によって何種類かのフィルムを使い分けています。

3次曲面が多い場合は,3Mの280シリーズというフィルムを使用することが多くなります。既存の製品よりも追随性が良く,きれいに仕上げることができます。

乗用車のボディ全体をフルラップしたいというときは,3Mの2080シリーズというラップ専用フィルムを使用します。

施工は簡単なものなら数10分で終わるものもありますし,大きなトラックなどの場合フルラッピングをすると何日かかけて仕上げることもあります。 いわゆる一般的なカーマーキングですと2万~10万程度,部分ラッピングで40万程度,フルラッピングで80万~といった具合になるのが一般的な価格です。それでも1台ずつみな条件が異なりますので,その都度お見積もりをお出しして,価格を決めていくことになります。何年も使い続けるクルマですから,安ければよいと考えるのではなく,目的に適った適切な材料と,何かあった時にすぐに対応可能な会社のサービスを選んでいただきたいと願っています。