今年の卒業生を見て思うこと
ついさっき,我が家の近くの中学校で卒業式が終わったようです。昼過ぎに車での移動中に卒業生とそのご両親とおぼしき方々が颯爽と帰路に就く姿を目にしました。
考えてみると今年中学校を卒業する方々は,特殊な環境下で中学時代全体を過ごしたことになるんですね。コロナ禍に入ってすぐの中学入学,おそらく入学式も行われなかったのではないでしょうか?それだけではありません。年中行事の体育祭や文化祭,もしかしたら修学旅行さえ行われなかったかもしれないのです。そしてクラスメイトは自分も含めて全員マスク姿。一度もマスク無しの顔を見たことすらなかったクラスメイトがいたかもしれません。怒り,悲しみ,諦め,様々な感情を経験してこられたことでしょう。
でも今日,帰路に就く卒業生たちの姿のなんと清々しく爽やかだったことか!その顔にマスクはないのです。晴れやかな表情に救われた気がしました。ご両親と一緒に帰る子たち,友人同士で笑顔で横断歩道を渡る子たち,そんな中に2人の女学生の姿がありました。四つ角の角に隠れて何やらプレゼントの入った紙袋をまさぐって,誰かが来るのを待ちかねている様子です。ああ,こんな時にも恋は芽生えていたんだな,青春しているんだな,そんなホッとするような微笑ましい姿に心温まるものを感じました。
長い人生の中の3年間,他の時代の中学生とは全く異なる環境での中学生活,それでも彼らは成長し大人になっていきます。彼らのこれからの生活に幸あれと願います。コロナの時代も早く終わりを告げますように。